Ramen Insight
歯切れのよい麺、もちもちした麺、しっかりとした歯応えのある麺。ラーメンには、さまざまな食感の麺があります。その違いを生む材料の一つが小麦粉です。
見た目はよく似た白い粉でも、中身が違えばできあがる麺も変わります。小麦粉とは何か、どんな種類があり麺の食感にどうつながるのか。順番に見ていきましょう。
小麦粉は、小麦の粒を細かくしたものです。一般的な白い小麦粉は、外皮(ふすま)や芽になる部分(胚芽)を取り除き、主に粒の内側(胚乳)から作られます。
小麦は粒のままではなく粉にするのは、水と混ぜていろいろな形の生地にできるからです。 小麦の粒は、そのままでは薄く延ばしたり細い麺にしたりできません。粉にすると水が全体に行き渡り、混ぜたりこねたりして、一つにまとまった生地を作れるようになります。
その生地を膨らませればパンに、薄く延ばして切れば麺に。同じ小麦粉からさまざまな食品が生まれるのは、こうして形を変えられるためです。
小麦粉の成分で麺の食感に大きくかかわるのは、デンプンとタンパク質です。
デンプンは、やわらかさやもちもち感に関わる成分です。小麦粉の大部分を占めるデンプンは、水と一緒に加熱すると水を吸って膨らみます。お米を炊くとやわらかくなるのも、同じような変化です。麺を茹でたときにもこの変化が起こり、やわらかさやもちもちした食感が生まれます。
タンパク質は、生地をまとめ弾力を生む成分です。小麦粉に水を加えてこねると、タンパク質がつながり「グルテン」という網目を作ります。この網目が生地を支えるため、薄く延ばしたり、細い麺にしたりできます。麺を噛んだときに、押し返してくるような弾力にも関わっています。
小麦粉には、少量のミネラルも含まれています。このミネラル成分を「灰分(かいぶん)」と呼びます。ミネラルは小麦の外皮に近い部分に多いため、灰分が多い粉ほど色が濃く、小麦の風味が強くなる傾向があります。
日本のスーパーで見かける強力粉や薄力粉という分類は、主に含まれるタンパク質の量や性質によるものです。
大まかにいうと、タンパク質が多い粉ほど弾力のある生地になりやすくなります。そのため、作りたい食品によって使う粉も変わります。
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小麦粉の種類 |
生地の特徴 |
よく使われる食品 |
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強力粉 |
弾力が強い |
パン |
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準強力粉 |
弾力があり、延ばしやすい |
中華麺、フランスパン |
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中力粉 |
比較的やわらかく、適度な弾力がある |
うどん |
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薄力粉 |
強い弾力が出にくい |
ケーキ、クッキー、天ぷら |
ラーメンの麺には、準強力粉や強力粉などが使われます。どの粉を使うかは、作りたい麺の食感によって変わります。製麺では、その食感に近づけるように粉を選び、ときには複数の粉を組み合わせます。
もちろん、麺の食感は小麦粉だけで決まるわけではありません。加える水の量や麺の太さ、茹で方でも変わります。それでも、どんな小麦粉を使うかは、麺づくりの大切な出発点です。
同じ白い粉でも、中身が違えば、生地の弾力や麺の食感が変わる。小麦粉の違いを知ると、いつもの一杯にも、もう一つの楽しみが見つかります。